痛みの原因となる神経のそばに局所麻酔薬を注射し、痛みの信号が脳へ伝わるのをおさえて、痛みの悪循環を断つ治療です。繰り返し行うことで、麻酔が切れたあとも痛みが軽くなる効果が期待できます。
46種類以上に対応し、痛みの部位や原因に合わせて使い分けます。
血液をサラサラにするお薬・免疫抑制薬を使用中の方、糖尿病の数値(HbA1c)が8以上の方は、出血・感染のリスクから神経ブロック治療以外の治療になります。
椎間板ヘルニアによる強い痛みに対する、針だけで行う「切らない手術」です。
背骨と背骨の間には、クッションの役割をする「椎間板(ついかんばん)」というやわらかい組織があります。この椎間板が何らかの原因でつぶれて飛び出し、近くを通る神経を圧迫したり、炎症を起こしたりすることで、腰や脚に痛み・しびれが出る病気です。
腰から、お尻、太ももの裏、ふくらはぎにかけて痛み・しびれが出ることが多く(いわゆる坐骨神経痛)、20代〜40代の働き盛りの方に多くみられます。
同じ「椎間板ヘルニア」と言っても、椎間板の状態によって3つのタイプに分かれます。タイプごとに「痛みの出方」も「効きやすい治療」も違うため、まずはどのタイプかを見極めることが大切です。
椎間板の外側がふくらんで神経を押している状態です。中身はまだ飛び出ていません。
椎間板の中身が飛び出して、神経に直接ふれ、強い炎症を起こしている状態です。
飛び出した椎間板の中身は時間とともに小さくなっていますが、神経のまわりに癒着(神経のまわりに繊維組織が絡まる状態)が起き、痛みが続いている状態です。
タイプごとに、適した治療は異なります。ここからは、当院で行う主な治療について、もう少しくわしくご紹介します。
「神経が押されて痛むタイプ(タイプ1)」のヘルニアに対しては、当院では「経皮的髄核摘出術」という切らない手術を中心に行います。針だけで行う、体への負担が少ない手術です。腰から針を刺し、その針の中から特殊な装置を入れて、椎間板の一部を取り除いたり焼灼したりして、椎間板内の圧力を下げます。圧力が下がることで神経への圧迫が減り、痛みがやわらぎます。
主に「神経が押されて痛むタイプ(コンテインドタイプ)」のヘルニアが対象です。事前に「椎間板造影検査」でタイプを診断してから適応を決めます。椎間板性の腰痛や、椎間板が突出した脊柱管狭窄症の方も対象になります。
当院では症状に応じて、以下の3つの装置を使い分けています。
針から最小侵襲のデバイスを入れ、椎間板を効率的に焼灼して、椎間板内の圧力を下げます。神経への圧迫が減り、痛みが早くやわらぎます。慢性化したヘルニアにも効果が認められています。
針から鉗子(かんし:ハサミ状の器具)を入れる外筒を、椎間板内に挿入します。まず鉗子でヘルニアの元になる髄核を削り、その後に特殊なデバイスで焼灼。椎間板内の圧力を下げ、神経の圧迫を減らします。
椎間板の高さが低くなっていて、腰椎DISC-FXの対象にならない方が対象です。針を刺して最小侵襲のデバイスで髄核を焼灼し、椎間板内の圧力を下げます。手術時間は約30分。
神経ブロックが効きにくい痛みに対する治療です。
硬膜外腔に癒着があると、神経ブロックの薬が広がらず、効きにくくなります。長く続いて慢性化した椎間板ヘルニアなど、神経のまわりに癒着が起きた状態が対象です。
本治療は、尾骨の付け根の小さな穴から細いカテーテルを入れ、薬液の圧力で癒着をはがしながら、薬剤で炎症をしずめる方法です。治療前に造影剤で癒着部位を確認するため、造影剤アレルギーのある方は受けられません。
難治性の痛みに対する治療です。
硬膜外腔に入れた電極からの電気刺激で、痛みの信号が脳へ伝わるのをやわらげます。3か月以上続く慢性的な痛みが対象です。
もともとの痛みをすべて取り切る治療ではなく、「つらい痛みとうまく付き合うための方法の一つ」です。まずトライアル(試験刺激)で効果を確認し、効果があれば本体を体内に埋め込みます。
いずれも、まずトライアルから始めて効果を確認します。
トライアルと埋め込み手術を1回で行う場合は、約2週間の入院となります。
圧迫骨折にともなう痛みや、椎間関節が原因で起こる腰の痛みに対する治療です。
転倒や重い物を持ち上げたときなどに起こる骨折で、高齢の方に多くみられます。背骨の関節(椎間関節)に負担がかかり、動くときに痛むことがあります。この関節の痛みを伝える神経を90℃の熱で処置し、痛みをやわらげます。対象は腰椎・胸椎の圧迫骨折の方です。
痛みが続くと体をかばい、筋力や柔軟性が低下して、さらに痛みが長引く悪循環におちいります。リハビリはこの悪循環を断ち、薬や神経ブロックと並行して、体の機能と日常生活の回復を支えます。低出力レーザー治療なども組み合わせて行います。
当院で行うリハビリテーション
医師・看護師・公認心理師・理学療法士・放射線技師がチームとなり、毎週カンファレンスで患者さんの状況を共有・検討します。薬・神経ブロック・低侵襲治療・リハビリ・心理支援を、症状や生活に合わせて組み合わせ、心身の両面から「日常を取り戻す」ことを目指します。
当院の4つの特徴